黒井瓶のあれやこれや

黒井瓶のあれやこれやです。かつては黒井マダラ、その前は黒井蛇口と名乗っていました。

映画『ディブック』を観た!

僕は、イディッシュ文化(東欧ユダヤ人の文化)が大好きです。あまり詳しくはないのですが……ベーグルは美味しいですし、クレズマー音楽はイカしています。シャガールの絵も大好きです。

それなので、私はほかのイディッシュ文化も知りたいと思い、インターネットを漁っていました。

すると、このような記事

The Dybbuk - Wikipedia

を見つけました。(日本語版もあったのですが、英語版の方が充実していたのでこちらを貼りました)

私は、この演劇に興味を持ちました。

 

ディブックとは、ユダヤ・カバラ思想に登場する悪霊です。罪を持って死んだ人の魂であり、人に取り憑いてしゃべります。

シュロイメ・アンスキーという作家がその伝説を使って生み出した悲恋物語が、

『ディブック 二つの世界のはざまで』

です。

これは演劇作品として大反響を呼びました。かの『戦艦ポチョムキン』で有名なセルゲイ・エイゼンシュタインも、『ディブック』を観たことを「生涯忘れ得ない経験の一つ」と語っているそうです。

できればこの劇が観たい。『ディブック』を生で観たい。そう思ったのですが、なかなか上演されないようです。しからば、映画は無いのか。私は探しました。

ありました。

1937年の映画、『The Dybbuk』。その全編が、著作権切れでインターネット上に公開されていました。これは観るしかない。私はそう思い、2時間をポーランド語の映画に費やすことに決めました。

素晴らしかったです。特に主演女優の表情。悪霊と化したかつての恋人に取り憑かれ男の声で語り出すシーンがあるのですが、まさに圧巻した。

また、この映画は東欧ユダヤ人の民俗を知るきっかけにもなれそうです。黒い服装が非常にカッコ良かった……

とにかく、私は今まで以上にイディッシュ文化を知りたくなりました!