僕は、イディッシュ文化(東欧ユダヤ人の文化)が大好きです。あまり詳しくはないのですが……ベーグルは美味しいですし、クレズマー音楽はイカしています。シャガールの絵も大好きです。
それなので、私はほかのイディッシュ文化も知りたいと思い、インターネットを漁っていました。
すると、このような記事
を見つけました。(日本語版もあったのですが、英語版の方が充実していたのでこちらを貼りました)
私は、この演劇に興味を持ちました。
ディブックとは、ユダヤ・カバラ思想に登場する悪霊です。罪を持って死んだ人の魂であり、人に取り憑いてしゃべります。
シュロイメ・アンスキーという作家がその伝説を使って生み出した悲恋物語が、
『ディブック 二つの世界のはざまで』
です。
これは演劇作品として大反響を呼びました。かの『戦艦ポチョムキン』で有名なセルゲイ・エイゼンシュタインも、『ディブック』を観たことを「生涯忘れ得ない経験の一つ」と語っているそうです。
できればこの劇が観たい。『ディブック』を生で観たい。そう思ったのですが、なかなか上演されないようです。しからば、映画は無いのか。私は探しました。
ありました。
1937年の映画、『The Dybbuk』。その全編が、著作権切れでインターネット上に公開されていました。これは観るしかない。私はそう思い、2時間をポーランド語の映画に費やすことに決めました。
素晴らしかったです。特に主演女優の表情。悪霊と化したかつての恋人に取り憑かれ男の声で語り出すシーンがあるのですが、まさに圧巻した。
また、この映画は東欧ユダヤ人の民俗を知るきっかけにもなれそうです。黒い服装が非常にカッコ良かった……
とにかく、私は今まで以上にイディッシュ文化を知りたくなりました!